お内裏様
  
めびな
 
手前の女雛の作り方を紹
介。男雛も同じ土台で。   
<型紙> 
上着 
<材料>
本体
 着物
 表 14cm×16cm×1
 裏 14,5×16×1
袴土台 ボール紙
  半径8,5cmの扇型
袴(赤地) 作図から
紐 袴の余りを三つ折り
底 直径7cm円ボール紙
底布 直径9cm
頭 直径7cm(白地)
半襟 2色2,5cm×10cm
    白 3cm×10cm
袖ふき 3cm×10cm2枚
髪 黒ミシン糸
化繊綿 髪用結び紐
 
<作り方>
1 髪
@後ろ側の長い髪は
 文庫本に130〜150
 回巻き付け、崩さな
 いようにそっと外し
 て同じ黒糸で結ぶ。
●本は背表紙に近い
ところを使うと厚みも
安定していて作業が
しやすい。
 
 
A脇の髪は指4本に30
 回巻き付けて写真の
 ように黒糸で固結びで
 ほどけないよう結んで
 おく。●足りたいときは
後から同じように足し髪
を作ればよい。
 
 
B結び目の反対側をよ
 く切れるハサミで切っ
 ておく。
●櫛や楊枝を使ってき
れいに整えておく。
  
2 頭
@一辺7cmの正方形を
 田の字に折って円を
 切り出す。
A縫い代0,5cmでぐし
 縫いし、綿を丸く畳ん
 で丸い方を底に置い
 て絞り玉どめ。
●縫い代は内側に押
し込んむか、糸を張り
巡らせ押さえおく。
◎髪をつけるのは支度
が出来てから。顔も最
後に。
 
 
3 着物を縫う
@中表、縫い代0,5cm
 で縫い合わせるが、
 裏をふきにして出した
 いので、表地より0,5
 cm大きく裁断。
 縫い合わせる時は、
 ピンを丁寧に打ち表
 地を引っ張り気味に
 裏地と合わせ縫う。
 
 
A襟ぐりの切り込みは   
 0,5cmの縫い代で、
 先端は丸く。縫って
 から真ん中にハサミ
 を入れる。先端だけ
 切り込み。
  
B全体に切り込みを入
 れたら、返し口から表
 に返し表布を強く引い
 て形を整える。ふきの
 部分は、ゆっくり表地
 にカーブにあわせて
 形を整える。
 
 
C裾あたりに細長く綿を
 敷く。
D袖の重ねに2枚それ
 ぞれに細長く綿を入れ
 横半分に折ったら、
 さらに縦半分に折り
 端を小さく止める。
●ボリュームを出したい
ときは綿が逃げないよ
うに横長の折りの時、
ボンドか仮に縫い合わ
せる。
  
 
E重ねる順は衿の重ね
 と同じ。2枚を適当にず
 らして、着物の袖を折
 ったら袖口に挟んでバ
 ランスを見る。OKなら
 袖口に点ボンドで固定
F折り返した袖は裏側
 で縫い止める。
  
 
4 土台
@ボール紙に型紙の円
 錐を写し、頂点を扇に
 カットし裾から6cmの長
 さ高さになるよう上から
 カットする。
A0,5cm重ね、ホッチキ
 スで裾から上に向かっ
 て3カ所ぐらい固定。
●後ろ中心になる。
 
 
A上を0,5cmぐらいを内
 側に折り込んで頭を付
 ける場所を作る。●頭
を実際に置いてみて据
わりの良い位置を作る。
  
 
5 袴
@型紙より裾を0,5cm出
 してカット。上部の残
 りは袴の紐になるの
 で取っておく。
●扇で見えなくなるので
面倒な方は紐や結び目
なしでも。
 
 
 
A袴をボンドで汚したく
 ないので、まずは手に
 ボンドをつけない。裏
 側は表を貼ってから
 折り返す方に切り込
 みを入れ、裏のボン
 ドをつけて引っ張り目
 に固定。
●幅が合わないときは
後ろ中心で調節。丈も
上はほぼ見えないので
上で調節。しわが出な
いように気をつけよう。
 
 
B紐は三つ折り、結び
 目も同じ巾で作り写真
 のようにボンドで固定
●紐も結び目も正面で
見える量を作ればよい。
 
6 着付け
●写真では髪を付けて
いるが工程の一番最後
に付ける。
@頭1/2(目の位置)
 から正面の口の下に
 後ろ中心から引っ張
 り気味に半襟をつけ
 る。●重なりは前中
心(口)に合わせる。
頭と土台をつなぐ部分
なので丁寧に。
 
A更に重ねる2枚はそれ 
 ぞれゆるませず後ろ中
 央、耳、前、中心の5点
 でボンドでつける。
●重ねの中心はずらさず
気持ち下げるときれい
 
 
B表地はAの上から裾
 広がりになるよう形作
 り同じように付ける。
 
C袴の上に頭を乗せて納
 まりがよい位置を決め
 る。
  
D袴の紐の付け位置で
 余分な衿を袴の裾と平
 行にカット。
E紐を載せてみて収まり
 が悪いときは着物の衿
 の下から綿を入れて余
 計なしわや不自然な形
 を修正してからボンドで
 固定。
F袖のふきを半襟の重ね
 と同じ色順できめる。内
 側に来る袖は厚めに綿
 を入れふっくらさせる。
G2枚目は綿を入れず重
 ねて仮留めする。
  
 
H型紙の線で折って袖
 のふき袖口の下から
 始めて裏をまつり付け
 る。●ふきの出し方、
綿の入り具合いは好み
で。
 
 
I袖口の上側は柚口か
 ら針を入れ写真のよう
 に糸目を隠しながら留
 め着ける。
 
 
J袴の紐は着物の上から
 ボンドで固定。
 
 
7 髪をつける
@口の延長上、頭頂部ぐ
 らいの場所に長い方の
 髪の結び目にピンを打
 って確認する。●脇の
 髪があるので顔は広め
 に。きれいに後ろで広
 げる感じで位置を決め
 る。
 
 
●心配なら脇の髪を置い
てみる。結び目はほぼ同
じ位置に。

Aピンを打ったまま髪を
 持ち上げ、頭頂部に
 ポチポチとボンドを置
 き、髪を偏り無く(肌
 が見えないように)丁
 寧に楊枝や太い針を
 使い、広げる。
B脇髪も同じように固
 定する。●落ち着い
 た梳いてあげよう。
 仕上げがぐっと違う。
 固定するときは手で
 触れないように。もし
 ボンドが表の髪に付
 いてしまったら水を付
 けてボンドの塊を小さ
 くする。半乾きでいじ
 ると透明にならず固
 まることがあるので
 注意。
  
C後ろ髪は両端を少し
 たわめるため利き手
 の親指か人差し指を
 髪の下に入れてたわ
 みを作りリリアンなど
 で結ぶ。
D側髪は手縫い糸の赤
 で結ぶと納まりがよい。
●そのまま結ばず垂らし
てもよい。
  
 
 
 
8 仕上げ
@上着を羽織らせ全体
 バランスを見る。
A目、口を一本取り糸で
 表情が出にように真横
 に刺す。口は小さくボ
 ールペンで書く。眉は
 薄めの色がよいので、
 軟らかい黒の鉛筆が
 使いやすい。
B扇は台紙に良さそうな
 柄の布や髪を貼り付け
 る。本体への固定は左
 右の袖口を糸でつない
 でからボンドで固定。
C冠は好みで。金色の
 糸などで工夫してもよ
 い。 
 
●半襟の重ねには差し色
を入れるとよい。上の写真
では黄緑が差し色。いろい
ろ工夫してみよう。柄物は
なし。