2023個人的な
        読書メモ
 
去年までの記録は整理中 
 
 
 3/18 「大聖堂」
 ケン・フォレット 矢野浩三郎:訳
  ソフトバンク文庫 2005

 全編1800ページぐらいを文庫版
 で三巻に分けている。舞台は中
 世のイギリス。
ゴシック建築の粋
 を集めた大聖堂を造ろうとする
 修道士、石工たちの家族を巡る
 愛と策謀の物語。ふ〜ん。
3/7 「蝙蝠か燕か」
   西村賢太  文藝春秋 2023
 一年後の命日に上梓された最
 後になってしまった短編集。藤
 澤清造の没後弟子と自ら名乗
 り完璧な全集を出そうと奔走す
 る日々を描く。他2編。おすすめ 
3/4 「定価のない本」
  門井慶喜 東京創元社 2019
 確かにミステリーだった。占領下
 なぜか焼け残った古書の町で古
 典籍、明治維新以前の和本を専
 門に扱う主人公は、GHQと戦う
 羽目に。楽しめました。
  
2/28 「地図と拳」
  
小川哲 集英社 2022
 登場人物が少しなじみになる
 と死んでいく。日露戦争前から
 始まる満州が舞台の話だから
 仕方がないのかも。広い舞台
 時間軸も長い直木賞受賞作。
 
2/21 「公孫龍第2部赤龍編
 
宮城谷昌光 新潮社 2022
 中国春秋時代末期、周の王子
 稜は命を狙われ公孫龍という
 商人に生まれ変わって生きて
 いる。英明な彼の姿は各地の
 人々に多大な影響を与えてい
 く。お馴染みの楽毅や孟嘗君
 などの登場が楽しい。
 
2/19 「師走の扶持    
    京都鷹ケ峯御薬園日録

  澤田瞳子  徳間書店 2015  
 上品な江戸時代の人情物語。
 ヒロインは京都の薬草園に暮ら
 す娘。嫁入りよりは自分の知識
 や経験が役立たせることを望む。
 さてさて薬では治せない人生模
 様をえがく。
2/10   「家康に訊け」  
  加藤 廣   新潮社 2019
 これ小説?という表題作品と急
 逝した作者の原稿を編集者がま
 とめた物と編集後記にあった。
 後編の方が面白かった。不当に
 改易された福島正則の暗殺。こ
 れを阻もうとする旧豊臣方。これ
 でもかと忍びの皆さんが一同に
 会するエンタメ。
1/22「笑うマトリョーシカ」 
 早見和真 作 文藝春秋 2021
・メガネが合わない。やっと一冊
 目。次期官房長官候補と秘書
 は高校時代からの同級生。二
 人の話では収まらない。タイト
 ルが示唆するものは。結構ドロ
 ドロ。
1/25  「江戸一新」
 門井慶喜 作  中央公論社
 2022
 読みやすい文体。地図が欲しい。
 明暦の大火後の復興を知恵伊
 豆こと松平信綱を主人公に据え
 語らせた物語。天守は?炊き出
 しは?興味深いことが次々。幕
 閣、庶民等々出演者には事欠か
 ぬエンタメ。
1/31  「老人ホテル」
 原田ひ香 作 光文社 2022
 16歳から一人で生きてきたヒロ
 インは古いビジネスホテルの清
 掃員として働き始める。そこは
 居場所のない老人の吹きだま
 りだった。しかし思わぬ展開が。
 いつもの自己管理への道?